小石、人生を軽く振り返る
どうも。先日親父とガチンコバトルの末、泣きながら内職やってた小石です。
更新が遅れて大変申し訳ありません。
親とバトルしたり就活の面接行ってたりと色々やってました。次の記事は一週間以内に出します。多分。
さて、引きこもりについて偉そうにあれこれ書く前に、まずは自分の事を軽く説明しようと思います。加えて引きこもりに対する社会の印象、その原因について引きこもり当事者として思ったことを書きました。
「んなもん興味ねえよ」という方は流すか、次の記事まですっ飛ばしてもらって構いません。(なるべく次の記事も早く書くよう努力します冷汗)
小石の人生録 簡易まとめ
小石の人生を簡単にまとめると以下の通りです。
幼いころから『変わり者』として育つ
(小学校で軽い虐めはあったものの、害はほとんどなし)
↓
国公立大学に現役入学
↓
三年生で引きこもり・うつ病になる
↓
引きこもっている最中にアルコール依存症になる
↓
酒代のため借金をする
↓
四年留年した結果、借金のことがばれて実家に強制送還
↓
精神病院に入院
↓
現在に至る
いやぁ、我ながら酷いですね(苦笑)
筆者は二年までは寮生活でした。その寮は二年制だったため、三年からは一人暮らしを始めました。筆者が引きこもったのはその一人暮らしの際の賃貸アパートで二年、その後借りた集合住宅で二年、計四年の引きこもり生活を送っていました。
筆者の実家は九州だったので帰省するだけで半日はかかりました。そのため両親は三年次からの自分の状態を、電話かLINEもしくは大学の教授に聞いて確認していたそうです。
後から聞いた話ですが、当時私が大学に来ないと教授から両親へ連絡がいくようになっていました。しかし、その教授からの電話も最初の一年はすぐにかかってきたそうですが、二年目からは全くかかってこなくなったそうです。多分、教授にも『こいつ(筆者)はもう駄目だ』と諦められてたんだと思います。
因みに筆者が通っていた学部学科の偏差値は62.5(2019年度)です。今となってはやめてしまったので何の意味もありませんけどね。
ですが、それだけ高学歴の人間でも引きこもりになるんです。
筆者がうつになった原因とアルコール依存症にまでなった原因については、書き出すと一記事埋まってしまいそうなのでここでは書かないでおきます。(ぶっちゃけ借金のことは書きたくない……)
もし、こういうことが聞きたいという場合は質問など随時受け付けておりますので、気軽に書いてってください。
引きこもりは負け組か?
突然ですが、読者の皆さんは『引きこもり』と聞いて何を連想しますか?
Googleの検索ワードを見てみると『引きこもり』の後に
『原因』、『心理』、『精神障害』、『気持ち悪い』、『甘え』といった言葉が引っかかります。
ツイッターの方の検索では
『無職』、『犯罪者予備軍』と出てきます。
いや、予想はしてたけどさ… これは酷い(白目)
まあ、川崎と練馬のショッキングな事件もありましたから無理もないですかね。実際に筆者は現在就活中(無職)ですから何も言えませんし。
他にも探すときりがないですけど、基本的に負け組ってイメージありませんか?
『学生時代に虐めや仲間はずれで学校になじめず、自分の部屋に引きこもってパソコンとゲームばかりしている。そんな奴が、いい歳になっても親の脛をかじって実家に寄生している。』
そんなふうに思っている人いませんか?
世の中の引きこもり全員が、社会に寄生する厄介者・駄目人間だと思っていませんか?
断じて違います。
引きこもりは誰だってなる可能性があるんです。誰にでも起こり得るものです。
筆者を見てください。
小さい時から変わり者と言われつつも、虐めの経験はほとんどありません。家庭も貧しくなく、両親にも兄弟にも恵まれました。受験も後期とはいえ、現役合格で入学できました。失敗も挫折もたくさんあったけど、三年生のあの時まで何とか乗り越えていました。
あの時まで上手くやっていたんです。
それでも、引きこもりになりました。
今、引きこもってしまった人はたまたま悪いことが重なってしまった結果、そうなったんです。今、引きこもりでない人は運が良かっただけです。
- 悩みを打ち明けられる人がいた
- 失敗をしても再挑戦のチャンスが与えられる環境があった
- 自分らしくいられる場所があった
- 自分を肯定してくれる人がいた
そんなちょっとしたことだけど、これらのサポートが引きこもりの人たちには全くなかったんです。
苦しくて苦しくてどうしようもない、よりによって一番必要な肝心な時にこのサポートがなかったんです。
自慢じゃありませんが、恐らく今の筆者を高校の同期に話したら「ありえない」と驚かれると思います。(まだ筆者に話す勇気はないですが)両親にも「お前が兄弟の仲で一番上手くいくと思ってた」と後にも言われました。
傲慢を承知で言いますが、筆者は自分が勝ち組と思ったことはありませんが、少なくとも負け組ではないと思っていました。それがこのざまです。学生時代から必死になって積み上げてきたものの全てを失くしました。
だからこそ、筆者は今、声を大にして言いたいのです。
寄生虫? 社会のごみ? 犯罪者予備軍?
ええそうですとも。筆者は紛うことなき引きこもりでした。今も無職です。親の脛をかじって生きています。正真正銘負け犬です。それを否定する気はありません。
ですが、明日近い将来、自分がそうならないと言えますか?
まだ幼い自分の子供が、大きくなった時にそうならないと言い切れますか?
筆者のような上手くいっていたはずの人間でも、引きこもりになるのに?
自分がそうでないからと引きこもりを好き勝手批判するのは結構ですが、個人の苦労は比較できません。あなたがへっちゃらなことでも、他の人が耐えられるとは限らない。身体能力に個人差があるように、精神力にも個人差があるんです。
足が不自由なため車いすで生活している人に、「俺が歩けるんだからお前も歩け」と言ってるようなもんです。
無茶ぶりにも程がある。
それに、引きこもりになる人は基本的に追い詰められています。飢えることのない屋根と寝床のある恵まれた環境に居ながら、その精神は崖っぷちに立っています。ほとんど絶望してるんです。自分にも社会にも何もかも。
引きこもりはあと一歩のところで踏みとどまってるんじゃないかな、と筆者は考えます。
自室に引きこもるのは、もうそこしか逃げるところがないから。そこなら自分を守ってくれる両親がいると、最後の望みを託して引きこもるんです。
(筆者の場合、「親を頼ってはいけない」と最後の最後まで実家に帰ることを拒み、一人でやろうとして結果全てを失いました)
引きこもりの人全員がそうだとは思いませんが、少なくとも外の世界(社会環境とそこにいる人々)に嫌気がさしたから引きこもっているのではないでしょうか。そんな状態の人を甘いだのなんだのと責め立てて、その人が奮起して自分から立ち直ると思います?
更に引きこもるに決まってるでしょう。追い詰めてどうすんですか。
そうやって引きこもり当事者とその家族を追い詰めた結果が、川崎や練馬の事件じゃないんですか?
と筆者は考えております。
何が引きこもりを追い詰める?
上記に書きましたが、小石自身が引きこもった原因については次に出す記事で詳しく書こうと思ってますので、ここではさらっとしたことを書きます。
さて、内閣府が発表した『引きこもりになったきっかけ』についてのデータがあります。
第2節 若年無業者,フリーター,ひきこもり|平成27年版子供・若者白書(全体版) - 内閣府
筆者が思うに、このデータは正しくもあり、間違っています。
たまに、「職場になじめないぐらいで何だ!俺の時は~」などと批判する人がいますけど違うんです。原因は一つだけじゃないんです。
コップに落ちた水滴が溜まっていくようなものです。些細なストレスが少しずつ溜まっていく。なのにそれを捨てる方法が分からない。もしくは減らす前に溜まっていくんです。
降ってくる水(ストレス)の量も人によって違う。
ストレスが溜まりに溜まって溢れてしまった。
その結果引きこもりになってしまったんじゃないか、と筆者は考えています。
また筆者は、引きこもりの人は自分の劣等感に押しつぶされそうになっていると考えています。
筆者の場合は小さいころから抱えていた劣等感にその他のストレスが積み重なって、その結果としてぽっきり折れてしまいました。
また少し筆者の話になります。
筆者の実家は自営業を営んでいますが、こじんまりとしたものなので、従業員を雇う金もなく家族で運営していました。家の事を手伝わないとご飯も食べられない、そんな家庭で育ちました。(どっかの酪農家マンガではありませんが、家訓は『働かざる者食うべからず』です)
兄弟たちと共に小学校の頃から手伝いとして働いてましたが、筆者は要領が悪く同じことを何度も間違うし仕事も遅い。ようやく終えた仕事もあちこち不備が残っており、よく父に怒られたもんです。
それと対照的に、他の兄弟は言われたことは大抵一度で覚えます。失敗だって多くても二、三回くらいで筆者のように何度も間違えないし仕事も早く終えてしまう。もちろん、仕事の不備も少なかったです。
両親も日頃から
「お前は何をするにしても人の三倍はかかるから、それだけ努力をしなさい」
と筆者に言っていました。ですので、筆者は兄弟の仲で自分が一番出来が悪いと思っていました。
劣等感というのは厄介なモノで、それが努力でどうにかなるものならいいですが、生まれ持ったもの(出自、身体的特徴、性別など)の場合は呪いでしかない。
どうして他の人は出来るのに自分には出来ないのか?
どうして自分はこの家庭に生まれたのか?
どうして他の人が当たり前に持っているモノが自分には無いのか?
こういった思いが一生自分を縛り続けるのです。
劣等感も上手く使いこなせば、他の長所を伸ばすバネになったり新しい特技を見つけ出すカギになってくれるのですが……
正直使いこなすより振り回されてる人の方が大半だと思うので、無理に治そうと頑張らんでいいです。
ですが、呪いはちょっとしたことで祝福に変わることがあるということを、どうか読者の皆さんが少しでも覚えてくれたら幸いです。
そんなに大げさに騒ぐこと?
さて、四年間引きこもってみて思ったことですが……
ぶっちゃけなってみれば分かるとしか言いようがないですね。
「こんなにつらかったんだ!」つっても苦痛や困難なんて本人にしか分からないし、それを「みんなも分かって欲しい」と思うのもおこがましいと思ってます。
他人に100%共感するなんて不可能だし、自分の不幸自慢をするには筆者は周囲に迷惑をかけすぎました。
ただ、それでも言いたいことがあるとすれば
引きこもりってそんなに騒ぐこと?
です。
親からすれば自分の子供が引きこもった!なんてなったらお先真っ暗なんて考え方をする人もいるみたいですけど、そんなに深刻にとらえなくても大丈夫です。(まあ、大事な人のことになると冷静でいられんもんですけどね)
要するに、引きこもりは迷子です。人生という名の道に迷っているんです。
どこへ行ったらいいか分からない。でも立ち止まってもたもたしてると、他の人から攻撃されてしまう。困ったどうしよう。
そうだ! 近くの穴に隠れちゃえ! ここに隠れて他人をやり過ごせばいいんだ!
とまあ、絵本口調でいうとこんな感じです。
比較的迷わず人生を突き進んできた人からすれば「何やってんだ」と思うかもしれませんが、人生で迷わない人などいません。
迷っていいんです。考えていいんです。
モットーは『部屋から一歩先は敵地、油断すれば殺られる』。
現実直視したくなくて、二次元に逃げたくなる。(アイドルも可)
何度も裏切られて他人信用できなくて家族の言葉も耳に入らない。
そのくせ、それでも誰か自分を信じてくれと願ってる。
よーく分かります。(辛さの度合いは分からんけど)
子供はいつになったら部屋から出てくれるのか。
どうしたら自分の声はあの子に届くのか。
自分が死んだあと、あの子はどうやって暮らしていくのだろうか。
目を離したら自殺したりしないだろうか。
これは、筆者の母からの言葉です。
筆者、小石と小石の両親は引きこもり当事者とその家族です。
全部共感することは出来ないし、分かってくれなんて言いません。
それでも、引きこもりの苦しみを味わってる分、その苦しみに寄り添うことは出来ます。
一緒に悩むことは出来ますし、解決策を見出すアドバイスを出せるかもしれない。それで誰かが救えるかどうかは分かりませんが。
一番の問題は、何も知らない他人が、当事者とその家族に好き勝手言うことです。
身近な人のことだと冷静でいられませんから、第三者の介入は正しいとは思います。
でも引きこもりって十人十色だし、あの方法があの子には効いたから我が子にも通用するとは限りません。しつこいですが、個人の苦悩は他人の尺で計れるもんじゃないんです。
自分が引きこもりになったこともなく、家族にも引きこもりがいないと言うあなた。
もし、あなたの身の回りに引きこもりで悩んでる人がいたら、その人にかける言葉は慎重に選んでください。決して安易に責めたり、根拠のない対処法を押し付けたりしないでください。
困るのはあなたじゃない。当事者とその家族です。
無責任なことするくらいなら、最初からほっといてください。
引きこもりは誰だってなる可能性があります。
犯罪者予備軍じゃない。ちょっと迷って考えてるだけです。自問自答してる最中なんです。あまり大げさにしてしまうと、余計外に出にくくなります。
なので、そんなに大げさにとらえなくて大丈夫ですよ。
母「だからって軽くも考えられんけどね。あたしの子だもん」
小石「まあね」
母「ま、焦らずゆっくりやね。就活もやりたいことも少しずつ探したらええわ。せやけど朝は起きろ。人が働いてる横でグースカ寝られるとめっちゃ腹立つ」
小石「マジか(低血圧のため朝がとても弱い)」
それではまた!
ブログを始めたきっかけ 元引きこもりとして
初めまして。小石といいます。
大学在学中に色々とトラブルを抱え込んでしまい、
の三連チャンの末、大学を中退しました。
まず、このブログを書こうと思ったきっかけですが、つい先日
母「ねえ、あんた。引きこもりの気持ちについてブログ書いてよ」
小石「ふぁ!?」
(※筆者である小石は今年の三月まで引きこもりでした)
となり、なんやかんやあって書いてみることにしました。
つい最近の川崎市の無差別児童殺傷事件に、元農林水産事務次官による息子殺害事件で『引きこもり』はかなり注目されるようになりました。この事件を見て、事情があって引きこもってしまった人、家族が引きこもっているという人は強い不安を感じたと思います。
「自分の息子があんな事件を起こしたりしたら…」
「いつになったら娘は外に出れるようになるんだ…」
「孫は一生このまま引きこもっているのだろうか…」
母も筆者もその事件を見て、引きこもり当事者だったこともあり、今でもお互いに議論し合っています。
そして、母が一番困ったのは、子供の気持ちがわからないことでした。
親として苦しんでいる我が子を何とかしてやりたい、でも子供が何を考えているのか分からない、そもそも口すら聞いてもらえないetc…
ともかく、何を考えているのかが分からなくて、どうしたらいいのか分からない。
そのことでずっと悩み続けたそうです。
逆に筆者は筆者で、
なんでそんなこと言うの、頼むからほっといてよ、あんたに私のなにが分かるのetc…
と、自分が引きこもりであることを嫌というほど自覚していて、何とかしようと必死にもがいているのに親が邪魔をする、自分を否定してくるのが心底嫌でした。
(今考えると、親は親なりに真剣に考えた上での行動で、邪魔をしたいわけでも否定したかったわけじゃなかったんですけどね…)
なので、つい三ヶ月ほど前まで引きこもり歴三年のガチの引きこもりだった筆者が、引きこもりの気持ち(引きこもっていた時なにを考えていたか、何に苦しんでいたか)について経験談を元に書いていこうと思います。
また引きこもり当事者として、
・引きこもりが自立するにはどうすればいいか
・一人で飯を食っていくには何をすればいいか
・今抱えている悩みはどうしたら消せるのか
の解決策も考えていきたいと思います。
正直、筆者もようやく外に出られるようになったばかりで、自立には程遠い甘ちゃんです。社会人として半人前以下だし、二十後半だというのにまだまだガキです。思い切り負け犬人生だし、上記の解決策だって出せていません。
それでも、今悩みを抱えている人たちに何かエールのようなものを送れたらと思い、この記事を書きました。
少しでも参考になれば幸いです。